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歯磨き粉の選び方

2024年8月16日

皆さんは何のためにどんな歯磨き粉を使用していますか?

適当に選んでいる方、それはもったいない!!

歯磨き粉はお口の悩みに対応したものを選ぶ必要があります。あなたが歯磨きに求めているものはなんでしょう。

  • 白くしたい
  • 口臭を防ぎたい
  • むし歯を予防したい
  • 歯周病を予防したい
  • 知覚過敏を軽減したい

求めている効果と一致しない歯磨き粉を使用していると、効果を実感できないどころか、かえって症状の悪化を誘発することもあります。

知覚過敏に悩んでいるのに、ホワイトニング効果が高く研磨剤の入っている歯磨き粉を使用すると、しみる症状が悪化なんてことが起こります。

今自分が使用している歯磨き粉にはどんな成分が入っていて、どんな効果があるのか、知ったうえで使用することが重要です。

 

歯みがき粉の役割

ほとんどの方が歯磨きの際に歯磨き粉を使用していることでしょう。

歯磨き粉をつかわずに歯ブラシだけでブラッシングをしても、丁寧に行えば歯垢などの汚れを除去できます。

では、なぜ歯磨き粉を使用するのでしょう。

それは、むし歯予防・歯周病予防・ステインの除去・清涼感など、歯磨き粉には歯ブラシにプラスアルファの効果を与える役割があるからです。

 

 

基本成分

歯磨き粉の基本的な成分は6つです。

  1. 清掃剤(研磨剤)
  2. 湿潤剤
  3. 発泡剤
  4. 粘結剤
  5. 香味剤
  6. 保存料

1,清掃剤(研磨剤)

歯の表面に付着した歯垢や着色汚れを効率的に落とすための成分です。

清掃剤と表記されていますが、残念ながらむし歯を予防する効果はありません。

 

研磨剤と聞くと歯を傷つけてしまうのでは、と心配される方も多いですよね。

確かに研磨剤入りの歯磨き粉は歯の表面のエナメル質を傷つける可能性がありますが、国内で市販されている歯磨き粉の研磨性は国際規格に基づき安全性が確保されています。

また、研磨剤がないと着色汚れ・ステインを落とすことができません。

歯や歯肉を傷つけないように適切な強さでブラッシングを行いましょう。

※電動歯ブラシを使用される方は研磨剤配合の歯磨き粉を常用しないでください

 

主な成分>炭酸カルシウム、無水ケイ酸、ピロリン酸カルシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム 等

 

2,湿潤剤

歯みがき粉の乾燥、硬化を防ぎ、水分を与えお口の中での使用感をよくする成分です。

これが無いと歯磨き粉がすぐに乾いてしまい、チューブから出せなかったり、お口の中で固まったりしてしまいます。

成分のグリセリンは化粧水や乳液などの保湿剤としても使われています。

 

主な成分>グリセリン、ソルビトール 等

 

3,発泡剤

歯みがき粉を泡立て、有効成分をお口の中に効率的に行き届かせる成分です。

泡立ちが良いと清涼感と満足感を得られやすくなります。

しかし、磨いた気になってしまい磨き残しにつながることもあります。

歯磨き粉は適量を心掛けましょう。

 

主な成分>ラウリル硫酸ナトリウム 等

 

粘結剤

歯磨き粉に粘度を与えペースト状に維持する成分です。

唾液で歯磨き粉が薄まっても、ある程度の粘性を維持することで歯ブラシと歯肉との間の摩擦を軽減し、歯肉のダメージを少なくする働きもあります。

 

主な成分>アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、カルボキシメチルセルロース 等

 

香味剤

味や香りを付けることによりブラッシング後の爽快感を与える成分です。

お気に入りの味や香りの歯磨き粉が見つかれば、丁寧な歯磨きの継続も楽しみながら行えます。

味や香りはお子さんの歯磨き嫌いの解決にも重要です。

 

主な成分>メントール、サッカリンナトリウム 等

 

保存料

歯みがき粉の酸化などの変質を防いだり、開封後の細菌の増殖を防いだりするための成分です。

 

主な成分>パラオキシ安息香酸エチル 等

 

 

お悩みと薬効成分

多くのハミガキ粉は「薬用」と書かれています。

「化粧品」と書かれているものより薬効成分がしっかり配合されているため、自分の悩みに合ったものを選びましょう。

薬効成分(薬用成分)は厚生労働省によってその効果が認められ認可された成分で、その働きによって効能・効果が期待できます。

歯科医院では、患者さんのお悩みに適した歯磨き粉をご紹介できます。

しかし、ご自身で購入するとき、同じ薬効を謳っているものが多すぎて選べないこともあるでしょう。

そんな時に参考にしてください。

 

虫歯予防

むし歯はプラーク(細菌の塊)の中の虫歯菌が出す酸によって歯が溶かされる病気です。

虫歯予防には「歯質の強化」「プラークの形成を抑制」に効果がある成分を選びましょう。

>>虫歯の原因

歯質の強化

  • フッ化ナトリウム(NaF)
  • モノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)
  • フッ化第一スズ(SnF2)
  • 緑茶エキス
  • CPP-ACP(カゼインホスホペプチドー非結晶性リン酸カルシウム)
  • ハイドロキシアパタイト
  • リン酸化オリゴ糖カルシウム(POs-Ca)
  • リン酸三カルシウム(TCP)

 

プラークの形成を抑制

  • テキストラナーゼ

 

歯周病予防

歯周病は、プラークの中の歯周病原細菌が出す毒素で歯周組織に炎症が起きる病気です。

進行すると歯を支える骨が溶かされ最悪の場合歯が抜け落ちてしまいます。

歯周病予防には、「原因となる細菌を殺菌する作用」「歯肉の炎症を抑える抗炎症作用」「歯肉をひきしめる収れん作用」などがある成分を選びましょう。

>>歯周病とは

殺菌作用

  • 塩化ベンゼトニウム(BTC)
  • 塩化セチルピリジニウム(CPC)
  • イソプロピルメチルフェノール(IPMP)
  • トリクロサン(TC)
  • ラウロイルサルコシンナトリウム
  • グルコン酸クロルヘキシジン
  • 塩酸クロルヘキシジン

 

抗炎症作用

  • グリチルリチン酸類
  • 塩化リゾチーム

 

収れん作用・血行促進

  • 酢酸トコフェロール(ビタミンE)
  • 塩化ナトリウム

 

出血抑制

  • イプシロンアミノカプロン酸(ε-ACA)
  • トラネキサム酸(TXA)

 

知覚過敏軽減

知覚過敏はエナメル質の下にある象牙質の表面が露出することで神経が刺激され、歯が痛んだりしみたりする病気です。

象牙質が露出する原因は加齢による歯肉退縮、歯ぎしりによる歯の摩耗など様々です。

知覚過敏の軽減には「神経の痛みの伝達をブロックする成分」「刺激の入り口である象牙質の表面にある象牙細管を封鎖する成分」を選びましょう。

 

痛みの伝達をブロック

  • 硝酸カリウム

 

象牙細管を封鎖

  • 乳酸アルミニウム
  • リン酸三カルシウム
  • ハイドロキシアパタイト

 

 

ホワイトニング

歯の着色の主な原因はコーヒーやワインなどの飲食物のステインか、もしくは喫煙によるものと様々です。

その原因によって成分を選びましょう。

 

ステイン沈着抑制

  • ポリリン酸ナトリウム
  • ピロリン酸ナトリウム

 

タバコのヤニ・着色の抑制

  • ポリエチレングリコール(PEG)
  • ポリビニルピロリドン(PVP)

 

 

口臭予防

口臭の素は、お口の中の細菌が食べ物のカスなどを分解・発酵する際に出るガスです。

例えば、メチルメルカプタン(玉ねぎが腐ったような臭い)、硫化水素(卵が腐ったような臭い)です。

口臭予防には殺菌作用・抗菌作用のある成分を選びましょう。

※ただし、口臭の原因には歯周病や舌苔など他の疾患であったり、もしくは副鼻腔炎、糖尿病などの全身疾患があったりすることも考えられます。そのような場合には一度かかりつけの病院で診てもらうことをおすすめします。

>>口臭について

殺菌作用・抗菌作用

  • ラウロイルサルコシンナトリウム(LSS)
  • 塩化セチルピリジニウム(CPC)
  • ミルラ(天然ハーブエキス)
  • フェンネル(天然ハーブエキス)

 

>>おすすめの歯磨き粉

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