舌にできる異常や疾患 | 八王子市大塚の歯医者 入れ歯・インプラント・矯正 あきいけ歯科

舌にできる異常や疾患

2023年10月8日

口内炎

口の中や舌の粘膜に起きる炎症のことです。

舌にできる口内炎は、頬などにできる口内炎と同様の種類があり、原因も様々です。

主な口内炎の原因は、睡眠不足、ビタミンB2の不足、歯ブラシの使い方の誤り、疲労、生活習慣の乱れ、噛んだりやけどによる外傷、入れ歯や矯正器具の接触による傷などです。

通常2週間程度で消滅しますが、原因の改善や軟膏などの使用によって改善することが可能です。

>>口内炎

 

 

舌苔

舌に付着する白い苔状こけじょうの細菌の塊です。

食べカスや唾液の成分、お口の中の粘膜が剥がれたもの、さまざまな細菌によって形成され、口臭や味覚障害などの原因になる汚れです。

>>舌の汚れどうしてますか?へ

 

 

溝状舌

舌の表面に多数の深い溝が形成され、舌がひび割れてしまったように見える状態です。

先天的要因と後天的要因(細菌感染や加齢、外傷など)の大きく分けて2つの要因があります。

溝状舌そのものは病的な疾患ではなく、溝状舌によってガンになりやすくなるといったこともありません。

痛みや味覚異常などが伴っていなければ、特に心配はいらないものです。

 

溝状舌に痛みが出るケースは、ストレス過多によってお口が荒れる、お口の清掃不良に多く見られます。

溝状舌が直接的な原因となって痛みが出てしまうというより、溝状舌の状態がお口の不潔な環境を加速させやすいので、結果的に舌炎のリスクが上がってしまうという仕組みです。

また、溝状舌は高齢者でよく見られる疾患です。

年を追うごとに免疫力の低下や唾液分泌量の低下が起こりますので、よりお口の衛生状態が悪化しやすい傾向があります。

感染予防のため口腔清掃が非常に大切です。

 

地図状舌

舌炎に分類される舌の角化異常で、幼児や若い女性に多いといわれています。

舌の表面にあるザラザラした糸状乳頭(>>舌の構造へ)が剥がれ落ち、地図のように見える舌の状態です。

あたかも地図のような模様が時間経過で変化し、1日から数日で形を変え消失して一般に再発を繰り返します。

原因は明確になっていませんが、自律神経異常、内分泌障害、遺伝との関係性などが挙げられています。

15才以下においては上部気道疾患や消化器系障害で出現するという報告もあります。

刺激痛のある場合は、トローチの処方や、口腔清掃で対応します。

 

 

毛舌

舌の粘膜の糸状乳頭が長くなり角化することで、 舌の表面に毛のようなものが生えたように見える状態です。

舌の粘膜上皮に生じる変化であり、抗菌薬(抗生物質)やステロイドの長期使用による副作用や細菌や食べ物の影響などで色が黒く変化することもあります。

口腔内細菌叢の菌交代現象が原因と考えられており、菌による産生色素や、産生硫化物と食べ物に含まれる金属の結合で黒く着色するとされています。

また、味の感じ方に変化が生じたり、口臭が強くなったりすることもあります。

しかし、見た目の変化が中心で、痛みを伴ったり体に大きな影響を及ぼすような状態ではないため、原因となる薬剤の服用を中止し、うがいで口腔内を清潔に保つことが大切です。

 

 

苺舌

舌乳頭が炎症で赤く腫大している状態で、イチゴのように見えるものです。

溶連菌感染症(川崎病でも見られる)が疑われ、舌の他に咽頭や口蓋垂(のどちんこ)周辺の点状の赤い斑点が見られます。

のどの痛み、ときに高熱、嘔吐を伴って発症し、頭痛、腹痛、倦怠感、頚部のリンパ節腫脹などの症状もみられますが、咳や鼻みずはほとんどありません。

典型的な場合は、頬(口周囲を除く)、首から体、四肢に細かく紅い発疹が拡がり、舌がイチゴのようになります。

 

 

舌癌

口腔癌の1つで、舌前方2/3と舌下面の範囲で発生する悪性腫瘍(がん)です。

口の中に発生する口腔癌の中でもっとも多く約50~60%を占めます。

舌がんは男性に多く、50歳~70歳代に発症することが多いですが、50歳未満が4分の1を占め、20歳~30歳でも発症することがあります。

舌がんの原因は明らかではないですが、飲酒か喫煙などの化学物質による刺激や、歯並びが悪いために歯が常に舌にあたる、合ってない入れ歯や虫歯といった機械的な刺激などが、舌がんを誘発すると考えられています。

 

舌癌の症状

  • しこりがある(触ると硬い)
  • 舌の粘膜に色の変化が見られる(白い、赤いなど)
  • 舌粘膜のただれや口内炎のような症状ができてから2週間以上続く
  • しびれや麻痺がある
  • 味覚障害がおきる
  • しびれや麻痺がある
  • 少しの刺激で痛むことがある
  • 舌を動かしにくくなる

 

舌の口内炎と舌癌の違いは、口内炎は何もしなくても痛かったり、何かが触った時に痛みが出ますが、舌癌は初期だと痛みなど自覚症状が出ることは少ない傾向にあります。

 

 

このような舌の異常を見つけたら、歯科医院へ向かいましょう。

口内炎なら適切な塗り薬の処方や生活の指導を行いますが、舌ガンは素人目には判断しづらいものです。

早めの受診は早期発見と完治にとても有効な手段です。

 

>>舌の痛みへ

ページトップへ