2023年9月25日
味覚障害の原因の半分以上が亜鉛不足と言われているほど、正常な味覚の維持に重要な栄養素です。
しかし、日本人の18歳以上の約半数以上が、亜鉛不足でと言われています。
栄養状態が偏る要因には、ファストフードや加工食品の普及があります。
1日の亜鉛摂取推奨量は、成人男性が11mg、成人女性が8㎎です。
妊婦の摂取推奨量は10mg、授乳婦の方は12mgです。日本人の食事摂取基準(2020年版)
特に18歳以降の年代になると上記の推奨量を満たしていない方が多く、半数以上が亜鉛不足であるとのデータがあります。
亜鉛不足が原因の味覚障害を予防するには、毎日の食事で亜鉛をしっかりとることが大切です。
亜鉛は体内で合成したり蓄えることができないので、食品などから摂取する必要があります。
肉類
・豚
・牛肉
・豚レバー
牛や豚肉は、特に赤身の部位がおすすめです。
例えば肩ロースやレバーなどが挙げられます。
牛肩ロース肉70gに対して亜鉛は約4.5mg含まれているので、1日推奨量の半分くらいを効率よく摂れます。
魚介類
・牡蠣
・ウナギ
・帆立て貝柱
・いわしの煮干し
・スルメ
・タラコ
特に牡蠣は5個(約60g)あたりで亜鉛が約9mg近く摂れます。
これはほぼ1日推奨量をカバーできる計算です。
魚の煮干しにも多く含まれているので、お味噌汁などに煮干し粉末などを取り入れて無理なく亜鉛を摂取するのも効果的です。
豆類
・カシューナッツ
・納豆
・凍り豆腐
・空豆
・えんどう豆
・油揚げ
納豆1パック(40g)で、亜鉛は約0.8mg含まれています。
特に調理の必要もない納豆は手軽に亜鉛が摂取できるおすすめの食品です。
飲み物
・ココア
・抹茶
飲み物にも亜鉛が豊富に含まれています。
特にココアは1杯(5g)あたり亜鉛が約0.4mg含まれていますので、日常生活で摂取しやすいものです。
乳製品
・ナチュラルチーズ
・プロセスチーズ
ナチュラルチーズは100gあたり亜鉛が約4.6mg含まれています。
タンパク質やカルシウムも豊富に含まれており、優等生食品です。
穀類
・小麦胚芽
・そば粉
・ライ麦
小麦の大部分は炭水化物で構成されていますが、意外にも亜鉛が豊富です。
例えば小麦胚芽は100gあたり亜鉛が約15.9mg含まれています。
亜鉛はクエン酸やビタミンC、動物性タンパク質と一緒に摂ることで摂取効率が上昇するとされています。
一方で、植物性食品に含まれる食物繊維やフィチン酸、加工食品に多く含まれるポリリン酸は亜鉛の吸収を妨げることがあるので注意が必要です。
また、アルコールによって亜鉛の排泄量が増加するため、飲酒量が多い人は気をつけましょう。
通常の食生活であれば過剰摂取の心配はありませんが、サプリメント等で摂取する場合は過剰摂取に注意しましょう。
過剰摂取すると急性亜鉛中毒になる可能性があります。
急性亜鉛中毒になると胃障害、めまい、吐き気などの症状がみられます。