2023年7月1日
口腔は肺や胃腸の入り口です。
適度な湿度と温度が保たれている口腔は細菌にとって居心地よく、歯磨きやうがいを怠るとすぐに細菌が増殖します。
お口の中の歯周病菌が多ければ、誤嚥性肺炎のリスクは上がります。
まずは日頃からきちんと歯磨きをして、口のなかの細菌増殖を防ぎ、肺へ運び入れないようにすることが重要です。
歯ブラシだけでは、歯の表面全体の約60%の細菌しか取り除けないと言われているので、歯間ブラシやデンタルフロスを併用して、時間をかけて丁寧に磨きましょう。
また、ご自身ではわからない磨き残しや、それにより歯周病が進んでいることがよくあります。
歯茎から血が出る、歯茎がたまに腫れる、歯茎が痛いなどの症状を感じる場合は、歯周病が進行している可能性があります。
治療やクリーニング、お口の状態を良く知るためにも、定期的に歯医者に通うと良いでしょう。
食事の際はきちんと座って食べ、食後もすぐには横にならないようにしましょう。
ゲップや胸焼けなどがある場合は、胃液の逆流が起こり、誤嚥のリスクが生じます。
その場合、食後2時間ほど座って身体を起こしていることで、逆流を防止できます。
年齢と共に喉の筋力が衰えると共に、誤嚥のリスクは上がっていきます。
むせやすくなってきたと感じるなら、喉の周りの筋力を鍛えるトレーニングを行いましょう。
少量の水を飲んで、のど仏を上げる練習(ごっくん運動)や「あいうべ体操」が簡単にできておすすめです。
急いで食べると誤嚥のリスクが高まります。
食材にもよりますが、1口あたり30回くらいよく噛んで、ゆっくり飲み込むようにしましょう。
食事に時間がかかったとしても、周りの方が急かさないようにしましょう
高齢になると、意外と水分を飲み込む時にも誤嚥が生じます。
喉の筋力やむせなどの反射機能が衰えた状態では、飲み物にとろみがあることで、ゆっくりと喉を通り、誤嚥のリスクを下げることができます。