2023年5月24日
妊娠中はホルモンバランスの乱れ等により、口腔内の状態を良好に保つことが難しくなっています。
加えて、つわりによって食生活が乱れ(食事回数の減少、間食の増加など)、食後の歯磨きが難しくなってしまう事も多くあります。
妊娠前から歯周病を治療しておくことは、将来生まれてくるお子さんを守ることにもつながるのです。
もちろん、ご自身の歯を健康に残すことが出来るという大きなメリットがあります。
一般に妊娠すると歯周病にかかりやすくなるといわれています。
妊娠中期から後期にかけて、エストロゲンなどのホルモンの分泌量が10~30倍に増加します。
エストロゲンがある特定の歯周病原細菌の増殖を促すことや、プロゲステロンが炎症の元であるプロスタグランジンを刺激することで歯周病が発生します。
また、血管の透過性が高まり、唾液の粘性が高まって、口腔の自浄性が低下することで歯肉の炎症や出血が起こりやすくなります。
しかし、基本的には歯垢が残存しない清潔な口の中では起こらないか、起こっても軽度です。
そのため、妊娠中は特に気をつけてプラークコントロールを行いましょう。
油断すると出産後に本格的な歯周病に移行する場合もありますので、注意が必要です。